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2020.03/29 新型コロナウィルスで学ぶ(5)

これは友人N君からの受け売りだが、細菌が身体に入ってくると、マクロファージなどの「何でもパクパク隊」が手当たり次第に食べてしまい、その食後は膿になるそうだ。

 

ところが、微粒子であるウイルスが入ってくると、マクロファージは小さなウイルスが苦手なため、精鋭部隊のリンパ球(B細胞、T細胞)が登場する。

 

B細胞は抗体というY字型の手裏剣みたいな飛び道具を放ち、キラーT細胞は刀を振り上げてバッサバッサ外敵を殺していく。

 

ヘルパーT細胞はB細胞のケツを蹴って励まし、サプレッサーT細胞はキラーT細胞の暴走(時として自分の細胞もやっつける)を防ぐ。

 

特にリンパ球はウイルスなどの外敵の特徴を記憶できるため、2回目以降の襲来には機敏に戦える。はしか、風しんなどがその例である。

 

一方、マクロファージ、B細胞、T細胞などは、サイトカインという特殊なたんぱく質を放出する。これは、非常に多種で複雑な機能を持っている。

 

例えば、インターフェロンはウイルス増殖を抑制するし、TNF(腫瘍壊死因子)は、がん細胞に自殺を命令します。

 

一度、新型コロナウイルスに感染すると免疫を獲得する(覚えた)ため、二度目の感染は平気となる。これがワクチンという薬の機能である。

 

生ワクチンは、生きているが病原性を弱めたか無くした細菌やウイルスである(風しん、はしか、おたふく風邪)。 不活性ワクチンは、病原性を無くしたウイルスや細菌の破片である(インフルエンザ、日本脳炎、肺炎球菌など)。

 

新型コロナウイルスを試薬や熱で叩いて病原性を無くし、色々な大きさの破片を取り出しワクチンとすることが可能である。 それを用いて免疫を獲得するか否かの動物実験を繰り返して、最適な破片の大きさや量を決め、毒性も調べる。

 

最後に臨床試験(ひと)を繰り返して実用化できる。 これを未感染者に接種して、新型コロナウイルスの特徴をリンパ球などに記憶させ、いつでもいらっしゃい、殺しちゃうからね、状態にする。

 

今新型コロナウィルスの治療薬とともにワクチン開発が進められているが、ほぼ一年程度その開発にかかるので、とりあえずウィルスにかからないように逃げ回る以外にない。

カテゴリー : 一般

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