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2020.05/08 何が問題か(2)

日本では、信頼性の低いPCR検査法をコロナウィルスの症状が出た人に対してだけ実施する道を選んだ。これは、低い信頼性を補う一つの方法である。

 

この結果、ウィルスに感染しても症状の出ない、あるいは症状の軽い人を見逃し、実際の感染状況を把握できていない、という問題が発生している。

 

問題解決の作業において新たな問題が発生したり、見落としていた問題が見つかったりすることは多い。この時重要になってくるのは、改めて「何が問題か」を問うことである。

 

その時、あるべき姿と現状の認識を間違えていて、新たに見つかった問題が、当初考えていた問題よりも正しい問題であることは稀に経験する。

 

あるいは、課題解決のアクションの過程で新たな情報が得られ、その情報から最初の問題が誤りではないかと疑われる場合も出てくる。この場合には、すぐに正しい問題を考察し、それを解くように行動を変えなければいけない。

 

ところが、解いてきた問題が正しくて、新たに見つかった問題は、その問題とは異なるゴールであることもしばしば遭遇する。

 

もし、ゴールの異なる問題で重要な問題が見つかったならば、それを明確にし、解いてきた問題と新たな問題のゴールとの関係を正しく記述する作業が必要になる。

 

この作業が重要な理由は、周囲の批判と言うノイズの中で正しい問題を見失わないためである。

 

今、感染状況の実態を知るために抗体検査とPCR検査数を増やす必要性がニュースで報じられているが、注意しなければいけないのは、PCR検査の扱いである。

 

すなわち、症状が軽いかあるいは出ていないのに陽性と判定された場合には、すぐに隔離するのではなく、複数回検査を行うとか、隔離先を自宅とするとかしなければ、感染していない人を誤って感染者とする問題が発生するので、陽性者が出たときの扱いを見直さなければいけない。

 

そうしなければ、医療崩壊を起こす恐れが出てくる。そもそも今批判されているウィルスバスターたちは、医療崩壊を最も避けなければいけない事象として捉えていた。その努力を情報が増えてきて安直な批判が誰でもできるようになったことで無にしてはいけない。

 

研究開発で失敗し、その原因を担当者に押し付けるが、そのとき、周囲のノイズで研究開発が担当者の意図しない方向へ変わってしまった責任を忘れてしまう人は多い。

 

ただ、そうならないように努力するのも担当者の責任であることも忘れてはいけない。

カテゴリー : 一般

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