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2020.05/12 高分子の劣化

高分子の劣化を概念的に論じるのは難しい。単純な一次構造の劣化であれば、熱分析装置や化学分解の結果から反応速度論的に説明でき、それをもって科学的な劣化の説明とすることもできる。

 

しかし、実務ではこの説明で解決できない問題が多い。ただし、科学的な説明がすでに存在してもそれを活用できないのは、科学の責任ではない。

 

なぜなら、製品開発では、高分子の劣化を論じるときに製品の寿命との関係を考える必要がある。例えば構造材として高分子材料を用いるときに、製品の機能に影響を与えないよう構造材としての寿命を設計する必要が出てくる。

 

大抵は製品の寿命を満たすように高分子材料の仕様を決め、各メーカーの高分子材料が仕様を満たすかどうかをテストし、採用の可否を決める。

 

言葉で書くと簡単に見えるが、実は製品設計で一番難しい作業が、この高分子材料の仕様を決める作業だ。

 

過去の実績がある場合には、過去の実績により安易に決められることが多いが、無い場合には大変である。

 

ところが、新製品で想定外のクレームが来てお手上げになるのは、過去の実績のある場合である。

 

実績がない場合には、想定外のクレームを覚悟している。もし、このような場合に想定外のクレームが出るようであれば、それは仕事のやり方に見落としがあったのだ。

 

心当たりのある方はご相談していただきたいが、高分子材料の耐久試験とその評価結果の解釈には、科学がこれだけ進んだのに、落とし穴が残っている。

 

カテゴリー : 一般

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