2020.05/16 NHK「チコ」の異例な放送
昨晩のNHK「チコちゃんに叱られる」では、異例の対応がなされた。当方は詳細を知らなかったので、ネット情報を調べてみたが、大変な世の中になった、というのが正直な感想だ。
すなわち、相手役の岡村氏が他番組で視聴者からの質問に対して冗談でリップサービスした内容が問題となっていた。
すでに岡村氏は問題となった発言について、謝罪を何度もしているようで、それぞれの謝罪についてもネットに書かれている。
また、発言が問題となったのはラジオ番組であり、その震源地となった番組では、相方がゲスト出演し岡村氏を叱るという演出までやっているという。
失言の内容は、その部分だけ取り上げれば、今の時代許されないような発言ではあるが、問題発言のあった放送における前後の流れを読み取ると岡村氏の男性視聴者へのリップサービスだったことを理解できる。
ゆえにその番組内の謝罪だけで済むはずだ。例えば部落問題では、その内容に少しでも触れれば今の時代では大問題となる。
しかし、風俗は、部落問題とは異なり、それを取り上げても許されるはずで、そうでなければさんまの出演する番組は、その大半がアウトだろう。
そのような発言に対して、問題となった放送とは無関係の番組でも謝罪を繰り返さなければいけない社会とはどのような社会なのか。
さすがにNHKもそこのところを理解しており、問題となった番組の放送直後ではなく、世論の流れの中で、妥当な謝罪方法をとっている。
本来は不要だったとも思われるが、それでも国民放送という立場から昨晩のような対応をNHKはしたのだろう。
もし、これが反社会的な法に触れる問題であれば、岡村氏の降板を促す処置をNHKはとったものと思う。
しかし、大変な世の中になった、と改めて思うのだ。昔ならば、ビートたけしやタモリ、鶴瓶などの面々はもっと下賤な発言をしていたが、謝罪などしていない。
ビートたけしに至っては、フライデー襲撃事件を起こしてもすぐにTVに復帰していた。
このような社会の将来は、公共放送において無益な情報さえも流せなくなるのだろう。無益な情報のないお笑い番組がどのような演出をされるのか知りたい。
ちなみに「チコちゃん」は、チコちゃんの相方としての岡村氏の活躍もあり、有益な情報のお笑い番組という異例な展開となっている。これは岡村氏というキャラクター抜きには実現できなかった番組である。
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