2020.06/20 渡部建氏の文春砲被害
渡部建氏の不倫問題が公になってから1週間経つが、未だにこの問題についてマスコミはじめネットで取り上げられている。確かに当代きっての美人の妻を娶った男の不倫であるだけでなく、その内容があまりにも世間の常識を外れていたから話題に事欠かない。
当方はここで不思議に思うのは、渡部建氏の日ごろの興味の方向である。人間は生きている限り、3欲が満たされない時に病気になるが、その3欲の満たし方については、身の丈なり身の程なりに合わせて何とかする知恵を誰でも持っており、健全な生活を送ることができる。
例えば睡欲について、寝不足であれば顰蹙をかっても会議中に居眠りをしてそれを満たす。サラリーマン時代のほとんどを過重労働で働いた当方は居眠り常習者であったが、周囲も過重労働を知っていたので、当方の居眠りについて黙認されていた。
しかし、大切な会議中に管理職が居眠りをしているような状態は異常である。周囲が異常を解消できるように動かない限り、これは是正されない、とわかっていると、最後は人事部の登場となる。
食欲についても同様で、何年か前に若い姉妹が餓死するという痛ましい事件が北海道であった。その間に行政へ働きかけた人もいたが行政が動かなかったので、餓死に至り、こちらは文春砲以上に社会問題となっている。
渡部建氏の問題は、3欲のこうした問題とは大きく異なり、趣味に関わる問題のように思われる。なぜなら、3欲はどうみても世間の多くの男性に比較し、大いに満たされていたはずだ。
人間というものは、生活の糧を得るために働かなくてはいけないが、古代から働くだけでなく、楽しみのための活動もしていた。現代における個人の趣味はそれが進化したものかどうか知らないが、ドラッカーは趣味も含め二つ以上の世界を持て、と勧めている。
労働については、収入を考慮すると選択の自由について制約を受けることになるが、金銭から解放された世界については、個人の嗜好に合わせて選ぶことができる。ただし公序良俗に反しないものを選択しなければいけない、という制約は残る。
趣味の世界として何を選んだらよいのかわからない人には、まず読書を勧める。単なる読書は趣味にならないという人がいるが、推理小説にはまり、それを好んで読むのは立派な趣味である。
最近は電子ブックで漫画が安価になったので漫画を読むのも立派な趣味である。とにかく、公序良俗に反しない何かワクワク感を感じるどうでもよい世界を最低一つ持たない限り、渡部建氏は立ち直れないと思う。
当方は多趣味のため、コロナ禍で仕事はヒマでも毎日死ぬほど忙しい。本日は他府県への異動が解禁されたので、埼玉県にある音工房Zまで自作向け新作スピーカーの比較視聴に出かける。比較対象のスピーカーはB&Wの高級品だそうである。
オーディオという趣味は過去の遺物になりかけているが、それでも新しい企業が新しい提案を武器に誕生している。
パナソニックなど一部の古株メーカーは高級オーディオにシフトし庶民には手の届かない製品となったが、スピーカーについては自作キットを提供する企業が数社登場した。
文春砲はこのような世界に砲身を向けても面白いと思う。例えばパナソニックの役員には新しい読者が振り向くであろうジャズピアニストがいる。健全なターゲットを狙えば新しい読者を開拓できる。
カテゴリー : 一般
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