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2020.07/01 故ドラッカーの遺言

ドラッカーは、もう時代遅れ、という人がいる。果たしてそうだろうか。日曜日に政府と専門家会議との相互不信について触れたが、40年前にドラッカーはそのようなことが起きるのを予言していた。

 

ドラッカーは、現代を知識労働者の時代と位置づけ、知識労働者がどのように活動しなければいけないか、そして経営者や政府のリーダーは知識労働者をどのようにマネジメントしなければいけないのか説いている。

 

ドラッカーはその遺作の中で、誰も見たことのない世界が始まる、と述べていたが、目の前で起きていることは皆かつて見たことのある風景ばかりである。

 

およそ人間の行動に進歩が無い。知識労働者が、その知識で成果を出す場合に一人では成果を出せない。知識を他の人に託し成果を出してもらうように働きかけない限り、知識労働者は成果を出せない時代である。

 

これは、ドラッカーによれば、この100年近く変化していない。おそらくAIが登場しても今後100年はドラッカーが述べたようなやり方でしか人類は成果を得ることができないと思われる。

 

今AIが騒がれているのは、AIが知識労働者の代わりになるのか、という観点である。今回のコロナ禍における専門家会議と政府の関係を見ている限り、知識労働者の仕事がAIにすべてとられる心配よりもAIをどのように成果に結び付けたらよいのかもっと研究しなければいけない。その結果、知識労働者のための新たな仕事が生まれる。

カテゴリー : 一般

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