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2020.07/06 昨日の都知事選

予想通り小池百合子氏の圧勝である。ただし、その勝利の中身には、今回の都知事選に合わせて出版された「女帝ーーー」の影響よりも政治を冷静に眺める選挙民の意思が現れていた。

 

初当選の勢いと今回の選挙戦の環境から、前回の都知事選の得票数に自民公明支持層の票を上乗せして500万票近く獲得できたはずである。すなわち歴代トップ当選してもよいはずが、都知事としてのこれまでの実績および手法を見抜いた右派有権者の投票行動が現れた結果に見える。

 

すなわち、女性の支持率こそ高かったが、男性の支持率は前回よりも下がっていた。また、宇都宮氏はじめとする他の3候補へ集まった票を見るとあえて批判票を入れた人が少なからずいたような各候補の得票数である。

 

この3候補に単なる浮動票が集まったと見るには、立花氏の得票数との差が大きい。小池百合子氏は、自身の得票数の解析よりも、この3候補の得票数を解析された方が、都政を進めるうえで有益ではないか。

 

例えば、出口調査ではオリンピック中止と答えた人が開催支持と同数いた。再延期をどちらの意見とみるのかは難しいが、少なくともオリンピック中止と答えた人の多くは山本太郎氏に投票した可能性が高い。

 

そのように見ると、共産党と維新の党の躍進ぶりが浮き上がってくる。維新の票の大半は前回小池氏に投票していた有権者の可能性が高い。今回自民党も小池氏支持に回ったので自公以外の政党支持者の投票行動を示唆するデータは衆院選挙に向けて重要である。

 

小池氏の再選があらかじめ予想された選挙戦ではあったが、その結果は少し面白い結果となっていた。「女帝ー」の影響を説く選挙解説があるが、浮動票の偏り方を見ると、この著書の影響はあまり大きくない。

 

むしろ、宇都宮氏の票を大きく伸ばすことができなかったことから、野党共闘における立憲民主のリーダーシップの問題が見えてきたことと、れいわ新選組の復活や維新の躍進の効果が読み取れる。

カテゴリー : 一般

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