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2020.09/15 強誘電体との複合高分子

チタン酸バリウムというセラミックスは強誘電体として知られている。ところがこの微粒子をポーリングしてポリウレタンと複合化しても、10vol%前後ではそれほど複合体の誘電率は上がらない。

 

面白いのはポリウレタンのソフトセグメントの活性化エンタルピーが下がり、誘電緩和が早く起きるようになる。

 

これは、よくわからない現象であるが、1ミクロンほどの粒子でも一次構造のブラウン運動に影響することを示している。

 

誘電緩和速度が速くなるということは、誘電損失に有利となり、この観点の特許が出ている。

 

5Gで求められているのは、低誘電率化とtanΔの低減であるが、伝送損失に関しては、誘電率は平方根で影響するが、誘電正接は1次の項で影響する。

 

ゆえに材料設計にあたり、誘電正接だけでも下げてやろうという時にこの不思議な現象を応用することができる。

カテゴリー : 電気/電子材料 高分子

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