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2021.01/18 考える(6)

技術者は、職人+科学者+αの能力が必要だと書いたが、+αは、本能に近いところがある。あるいは本能かもしれない。ファーガソンは心眼として表現していたが、彼の著書を読むと本来人間に備わっている能力のように感じる。

 

「目で見、匂いを嗅ぎ、触り、持ち上げ、落とす、—–私たちは肉体的感覚の相互作用を通して物を知る。その経験の元締めが心眼であり、思い起こされた現実と思い描く工夫のイメージの座、信じられないほどの能力をもつ不思議な器官である。」

 

訓練によって誰でも心眼を持てるようになる可能性はある、と当方は思っている。仮に心眼をうまく使えなくても思考実験を丁寧に行えば、自然界の現象から誰でも機能を取り出すことが可能である。これも訓練で何とかなる。

 

そもそも昔にも技術者がいたことは、古代の遺跡を見れば明らかだ。職人だけでピラミッドなどできない。必ずそれをデザインした人間がいた。

 

職人の中で+αの能力を備えた人物が現れ、それが技術者として活躍し、ピラミッドを発明した、と考えるのが自然である。

 

現代は科学という哲学があり、小学校からこれを習う。その結果ファーガソンのいうところの心眼が退化してきた可能性も否定できない。

 

しかし、科学で二律背反の機能については、技術でなければ解決できないことに気がつくと、「心眼」がどのようなものであれ、技術の考え方を一度学ぶ必要がある。

カテゴリー : 一般

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