2021.02/20 高分子の難燃化技術を考える(14)
高分子の難燃性について、燃焼という現象を科学の形式知で正確に論ずることが難しいゆえに評価技術が製品の分野ごとに様々である。
その評価技術さえほぼ出そろったのは20世紀末だ。だから高分子の難燃化技術は科学として未だ完成していない技術といっても間違いない。
ところがこれを理解されていない人が多い。高分子の難燃化技術に関しては、経験知が極めて重要である。またこれを無理に科学の形式知で記述しようとしたとたんに誤解を生みだす恐れがある。
評価技術さえ実務的な視点で決められてきたので、評価の物差しさえ科学の形式知といい難いからである。
このような前提で、高分子の難燃化を研究するときにどのように進めればよいのか、当方の経験知について次回から説明したい。
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