2021.03/06 自動車エンジンの熱効率50%
昨日とんでもないニュースを見つけた。内燃機関の熱効率50%を実現した自動車用エンジンの開発に成功したというニュースだ。
さすが、「技術のニッサン」である。「科学のニッサン」と言わないところが好きで、結婚後セレナ、キューブ、ジュークと乗り継いできた。
独身時代乗り継いだレビン、セリカ、プレリュードとは異なるカテゴリーの車だが、その品質に満足してきた。
また、ジュークは、クラッチ切り替えによるトルクベクタリングもついた4駆で200馬力近いエンジンが小さな車体に載っているため、その加速は刺激的である。
さて、1978年にムーンライト計画という国家プロジェクトがスタートしてガスタービンエンジンの熱効率向上を目指し、現在までプロジェクト名を変えながら開発が続いている。
これが60%を超える熱効率を達成したのが21世紀に入ったころで、レシプロエンジンでは40%前後が限界だろうと、当時言われていた。
ちなみに現在の実用化エンジンは、トヨタやスバルのリーンバーンエンジンが熱効率の高いエンジンとして知られており42%の熱効率を達成しているという。
マツダのスカイアクティブが、45%を達成しているかどうかが話題になっており、そしてこれが限界ではないかと言われていたところで、一気に50%だという。
もっともこの成果は、e-Powerの発電専用に開発されたエンジンによるものだそうで、発電専用にすることで負荷を一定にでき、最も熱効率の良いところで動作させた結果である。しかし、それでも内燃機関の熱効率としては優れている。
熱効率50%の内燃機関も魅力的だが、日産自動車は自動車用ガスタービンエンジンを開発し、熱効率60%を超える自動車を創り出した方が面白い。
ムーンライト計画が引き金となって1980年代にセラミックスフィーバーが起きているが、当時日産自動車は、オールセラミックスの断熱自動車用ガスタービンエンジンをセラミックスの展示会やモーターショーで発表している。
ガスタービンエンジンは、エンジン単体におけるパワーウェイトレシオがレシプロエンジンよりも優れており小型化が可能である。
但し、低速域ではレシプロエンジンよりも効率が劣る問題があるが、高速一定回転で運転できるe-Power用ならば問題ない。
もしこれが自動車に搭載されたなら、バットマンカーと同様のガスタービン車が日本を走ることになり、想像しただけでも夢がある。「やっちゃえニッサン」である。
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