2021.03/20 コロナ禍とマネジメント
コロナ禍でこの1年在宅勤務が浸透し、子供のアンケートで将来なりたい職業として会社員がトップになったという。
この結果は父親がWEB会議システムで家庭にいながら業務をしている姿を子供たちが見ていただけでなく、会社員という職業がコロナ禍という未曽有の災難で経済的に安定していたことの影響も大きいだろう。
会社員であれば、一定額の収入が約束されており、個人営業の飲食業のように激減した売り上げに苦しまなくてもすむ。
将来なりたい職業が会社員、というアンケート結果はこのような経済的側面に着目する必要がある。
さて、コロナ禍は子供たちの夢にも大きな影響を及ぼしたが、日々のマネジメントにもかなりの変革を迫っていることに目を向ける必要がある。
マネジメントとは、ドラッカーによれば「人を成して成果を出すこと」であり、知識労働者の場合、自分の知識を他の人の入力としてパワーを発揮し、成果を出してゆくことになる。
この時、従来のように顔を合わせて、という時代ではなくなった。せいぜいCRT越しに顔を合わせる程度である。何が楽しいか理解できないが、WEB飲み会なども登場し、ますますお互いの距離が離れた状態が日常化する。
コロナ禍以前でも、とかく日本人はビジネスコミュニケーション下手である。緊急事態宣言下における、東京都知事と神奈川県知事とのコミュニケーションを見ていても分かるように、誠実さの欠けたコミュニケーションでも通常の業務処理という言い訳で済ましているのだ。
古い話で恐縮するがFDを壊され業務妨害を受けた事件では、隠蔽化されて被害者である当方は孤立していき、誠実な道として退職以外ないような状態に追い込まれた。
同様の事件が財務省の忖度自殺事件であり、刑事裁判では不起訴となったが、民事裁判で訴えられた財務局長にどのような判断が下されるのか。
当方は自殺された方の気持ちを理解できるが、このような場合に被害者が死んでしまったら真実は闇の中になってしまう。生きておれば真実を伝える機会が残る。
このような問題は、健全な組織活動に求められる営みの知恵を磨くために伝えてゆく必要がある。
当方が退職し事件の早期収拾を図った結果、高純度SiCの事業は30年続いたが、その後も学会賞の審査書類に虚偽の歴史が記載され、事業立ち上げに関わらなかったものの名前が載っていたりするなどおかしなことがおきている。
当方が審査員として本来なら当方の名前が筆頭に乗るべき書類を審査したが、見たくもないものを見た、と言うのが正直な気持ちである。ちなみにこの時の書類は、他の委員から差戻し提案があり、2年後に修正された内容で受賞している。
都知事に限らず誠実ではない人間がリーダーになっている組織がふえたなら社会はどうなるか。ドラッカーはそのためにリーダーが次世代のリーダーを選ぶために注意すべき事柄を論じている。
性善説ではかたずかない人間社会のマネジメントでは、誠実なリーダーによる誠実なマネジメントが必須であるが、リモート状態でどのようにパワーを発揮したらよいのか。
インターネットを介した業務推進では、個々の担当者がすでに孤立化された状態にあるのだ。この状態で、悲劇を起こさず成果を出してゆくためには、新しい視点による知恵が必要である。もし悩まれている管理者は弊社へご相談ください。
カテゴリー : 一般
pagetop