2021.03/24 材料技術は完成したか
1980年と1990年に書かれた10年後の技術に関する本には、必ず材料技術に関する記述がメインテーマとして存在した。
1980年代にはセラミックスフィーバーが起き、1990年にはアメリカからナノテクノロジーが押し寄せた。
2000年には高分子精密制御プロジェクトが国研として進められたが、意外にもこのプロジェクトは酷評された。
しかし、このプロジェクトでは地味ではあるが、アカデミアは数多くの種を生み出していた。このプロジェクトの少し前には土井教授のOCTAプロジェクトが成功をおさめ、高分子シミュレーターOCTAが誕生している。
このOCTAの優れている点は、当時のペンティアムⅢ程度の非力なPCでも動作したことである。土井先生はOCTAの最終完成形は30年後ではないかと当時予測されたが、間もなくその30年後が来る。
金属材料やセラミックスのように結晶が機能を支配している材料について20世紀にほぼ形式知が完成した。しかし、アモルファスが機能を左右する高分子材料技術については、それが未完成である。
このことが一般に知られていないことに驚くが、高分子材料メーカーが未来シナリオを描いていないことには落胆する。当方の有料セミナーにぜひ参加していただきたい。
必ず未来材料のヒントを述べている。シナリオを知りたい方は、弊社へご相談ください。高分子材料技術については、まだ未知の領域が多数あるが、それは科学の視点では見えない世界である。
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