2021.03/29 難燃剤としてのホスファゼン
高分子の難燃化技術は、1980年代に大きく進歩し、臭素系難燃剤などの経済的で万能薬的な処方も開発された。
三酸化アンチモンと臭素系難燃剤は経済的でどのような材料にも効果がある、という研究者まで現れたが、環境保護の機運と燃焼時に有害な煙が多量に出るという理由で2000年ごろから赤燐が注目された。
しかし、その赤燐についてハードディスクの暴走問題が発生したために、ホスファゼンが再度見直されるに至っている。これは特許動向にも現れており、近年臭素系難燃剤の特許はほとんど出願されていない。
ホスファゼンについては、耐熱性ポリマーとして注目を集め、ファイアーストーン社で耐熱ゴムとして実用化されたのが1970年代で、宇宙船に使用されている。
難燃剤としての用途開拓が進められたのも1970年代であり、難燃化しにくい繊維の難燃剤として市場に登場している。
しかし、価格が高い、と言う理由で難燃剤としてのシェアーは伸びていない。ところが、環境対応の難燃性樹脂を開発しようとしたときにホスファゼンは欠かせない。
もし、ホスファゼンを使用したい、検討したいと考えておられる方は、弊社へお問い合わせください。
カテゴリー : 一般
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