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2021.04/20 アイデアの出し方(2)

アイデアの出し方やその練り方にはいろいろな方法がある。例えば教則本からの受け売りとなるが、「いくつか短いフレーズを日常仕込み(リック)、それを展開している」というのは、ジャズのアドリブにおけるアイデア展開の方法である。


すなわち即興演奏と思われているジャズのアドリブは、事前にリックがあって初めて成立する演奏のようだ。それではリックをどのように日々整理して仕込んでゆくのか、と言うとこれも経験則がある。


すなわち音楽のメロディーの進行には一定のルールが存在するそうだ。メロディーの一音一音の響きだけでなく、一小節の響きを構成する音は和音(コード)である。すなわちコード進行には規則があり、それでリックを整理し頭の中に仕込んでおく、と言うのだ。


これはジャズの教則本を1年間読んできて一番びっくりした気づきだ。確かに巷には似たようなメロディーが溢れていると思ったら、それはこのルールの存在を前提とすれば当然の現象なのだ。


これは技術の場合に形式知で組み立てられた製品の事例にあてはまる。トースターでもタブレット端末でも出始めは百花繚乱の商品形態が存在したが、やがてそれらは同じような形態の商品に変貌してゆく。


これは商品に要求されている機能が同じであれば、その機能を実現する形式知の成果は経済性その他の要因で効率の良いものに淘汰されてゆくからだろう。


音楽も同様で、その結果ダイアトニックのコード進行にもルールのようなものが出来上がってきた。さらにこのルールを構成するダイアトニック・コードは3つのグループに分けられ、響きが似ておれば別のコードで代用できたりする。


代用コードの響きの感じ方は各プレイヤーにより異なるので、アドリブに備え個性的なリックをあらかじめ仕込んでおくことができ個性的な即興演奏が可能となる。

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