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2021.06/28 材料の強度(1)

強度が弾性率と靭性をパラメーターとする関数、という経験知を3回に分けて紹介した。これは、セラミックスや金属、高分子すべての材料開発を経験してたどり着いた経験知である。また、当方以外にこのような経験知を身に着けている技術者は多い。

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弾性率について科学では物質固有の値があるという前提であるが、靭性については、未だに議論されているパラメーターである。かつてK1cという応力拡大係数が話題になった。金属やセラミックスでは、弾性率よりもばらつきが大きいが、欠陥との相関が認められ、形式知として検討されていた。

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ちなみに靭性値は弾性率と欠陥サイズ、欠陥の存在確率で決定されるらしい、というところまでたどり着いた。しかし、これでは科学の形式知にはならない。

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それでも、サンプルの強度試験サンプルの厚みが薄くなると、強度があがる現象、すなわち厚みが薄くなると破壊しにくくなる現象をうまく説明できた。

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ただ、高分子材料では、この靭性値のばらつきが、金属やセラミックスよりも極端に大きく、その原因を科学的に説明できなかった過去がある。ゆえに未だ形式知とはなっていないが、経験知としては使用可能なので、シャルピー衝撃試験やアイゾット衝撃試験として、採用されている。

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靭性値は形式知ではないが、最初に述べたように、材料の強度を説明するために必要なパラメーターである。ゆえにJISやISOでその計測方法やサンプルの作成方法などが細かく規定され、測定することが推奨されている。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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