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2021.07/21 民主主義の非効率性

今回の東京オリンピックは、世界中に日本の民主主義の状況を発信したのではないか。小山田問題における19日朝の政府見解は民意を受けたものである。一方主催都市の首長である小池氏は型通りの見解を述べただけである。「東京」オリンピックと言う看板がどういうものかご理解されていないようだ。


東京オリンピックの騒動について民主主義の非効率性を指摘した人がいる。しかし、これは民主主義が衆愚政治となるから非効率なのだ。もし、すべての国民が賢く代表を選んでおれば、もう少し効率があがる。日本の民主主義では国民が見せかけのパフォーマンスに惑わされて一票を投じているから現在の状態である。


例えば小池氏の政治手法は、首長としてどうしたらよいのかわからない時にはだんまりを決め込み、都民の指示が得られそうなパフォーマンスでお茶を濁しているように見えなくもない。


いわゆる狸の政治手法である。このような人をリーダーに選んでいるのも東京都民である。菅首相の支持率が危険水域に至ったという。しかし、この首相の執行結果を見ていると国民の意に添うように懸命にかじ取りをしている様子もわずかながら垣間見えてくる。


小池氏と菅氏との比較でどちらが好ましいかは自明である。ただ頼りないのは、周囲のスタッフに問題のある人が多いのだろう。ワクチン接種で河野大臣が自分を押さえ懸命に説明されている姿を見ると、官邸内の葛藤が見えてくる。


ただし東京都のコロナ対策室よりもまともである。都政の問題はそのような葛藤が見えてこないのだ。緑のイメージのフリップだけはきれいであるが。


政治は、その結果で判断されるという厳しい意見がある。ただし、いかなる時の結果であるかが難しい。小泉政権下で派遣法が導入され日本の中産階級の姿は大きく変わった。さらにバブル崩壊後のGDPの停滞で、日本人の経済状態は中国以下になる可能性が出てきた。


中国は7階層に分かれている、とどこかの講演で聴いた。その時3階層までは日本の経済水準以上の生活だが、大半を占める4階層以下は年収50万円の生活とのことだった。今4階層の年収は300万円前後まで上昇しているので中国の経済状態は日本に近くなったとみてよい。


日本は生活保護があるので一世帯年収200万円以上の生活が保障されているが、中国の6階層7階層はまだ年収50万円の生活である。しかし、数年でこの階層も日本の生活保護世帯まで到達すると言われている。日本はもっと頑張らなくてはいけない。民主主義の非効率性だけで経済が停滞しているわけでもないのだ。

 

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