2021.11/05 和音の響き
何か楽器を弾ける人ならば、和音が3つの異なる音の組み合わせだけでなく4つ以上の音の組み合わせも含むことをご存知かもしれない。しかし、当方はこの年になるまでこのような事実を知らなかった。
義務教育で習う和音は、その響きが気持ちよく聴こえる3つの異なる音の組み合わせとして記憶するように指導される。それ以外の音の組み合わせは不協和音だ、という冗談を何度も聞かされた。
しかし、和音(コード)は、3つ以上の音の組み合わせも存在し、7thコードはじめテンションなど様々な和音の技法が存在する。しかし無限にあるわけでなく、そこにはルールが存在し限られた種類となっている。
昔アメリカンフォークが日本に輸入されてフォークソングブームとなった時には、3和音を中心とした循環コードの単純な曲が多かった。当時の楽器の教則本を読むと3和音に7番目の音を加えた7thコードという説明が出てくることから1970年代の音楽の常識は、3和音でもよかったのかもしれない。
しかし、最近のポップスの音の複雑な響きを理解するためには3つ以上の音の組み合わせの存在も知らなければ感動することすらできず、単なる騒音として認識し聞くことができないケースもある。
老人が若者の声を聞けなくなる原因には、価値観の断絶だけでなく知識や情報量の違いがあることを多くの老人は気がついていないので老害とも表現されたりするが、若い人たちの身に着けている情報量は、現在の40過ぎの人間の身に着けている情報量とは比較にならない。
ただ、現代の若者の問題は情報を消耗品扱いにし、それを知識に展開できない点である。音楽も今やポップス系は消耗品であり、20年前の懐メロといっても百花繚乱となる。昔のように各年代において数曲思い出されるという状況ではない。
この20年間のポップスではダンス音楽有り、ロックあり、ジャズ系あり、何でもありの状態である。ダンス音楽が一つの特徴かと思えばマイケルジャクソンのような大ヒットは平野ノラ以外に思い出せない。エグザイルは指摘されて思い出すような状況だ。
その弟分のグループと言われても名前は出てこない。孫グループがあるかどうか知らないが、AKBはじめとする女子集団になってくるとパターン認識でかろうじて**坂が思い出される程度である。しかしこれら女子集団もすでに下り坂46であり、世の移り変わりのスピードは速くなっていることを感じる。
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