2021.12/18 セルジオ越後氏の発言
サッカーには野球ほどの関心は無いが、ここのところセルジオ越後氏の発言でネットがくすぶっている。大きな炎上にはなっていないが、年寄りの関わる問題だから若い人は特に関心が薄いのだろう。
セルジオ越後氏も十分なお歳だ。さて、問題となっているのは横浜FCが50歳を過ぎた三浦知良選手をクラブ選手として雇っていることについて、「貢献しない選手は首にしないと」といった発言をしていること。
そのほかに、いろいろとセルジオ氏の発言には問題があったようだが、本欄では「貢献しない選手は首にしないと」といった発言について述べてみたい。
おそらく、この発言だけを切り取ったならば、プロの世界では当たり前の発言になるだろう。20代の選手が主力のスポーツにおいて50を過ぎた選手が大きな貢献をできるとは思えない。
ただし、横浜FCは貢献を認めているので彼を雇っているのだ。おそらくセルジオ氏はサッカーのプレーだけを貢献と思っているらしいが、サッカーに無関心な当方さえその名前を知っている三浦選手と契約しているのは十分な貢献だと思う。
例えば、当方は横浜FCと名古屋グランパス以外のサッカーチームを知らない。横浜FCについては三浦選手が所属しているチームという情報だけしか知らない。これだけでもものすごい貢献ではないだろうか。
三浦選手の契約金がいくらなのか知らないが、三浦選手は雇ってくれるところがあれば金額を問わないと発言しているので高くはないだろう。広告塔と考えたならば彼を雇用する価値は十分にあると思う。
さて、日本は高齢の労働者を雇用するのが下手である。亡父は、一人で歩ける間は郵便局でボランティアをしていた。垂れ幕書きがその仕事だったが、交通費程度の収入でも生きがいの一つとしてその仕事を引き受けていた。
三浦選手もプロ選手としてプレーすることが大きな生きがいなのだろうと思うし、その気持ちは彼よりも高齢であるという理由で当方はよく理解できる。
セルジオ氏は彼が最近シュートを決めていないだけでなく試合にも出ていない点をあげ、首にすべきだ、と述べているが、当方は、コロナ禍となる前まで中国ナノポリスで現役技術者として何本もシュートを決めている。
コロナ禍となって中国に行けなくなり、引き受けたペルチェ素子を応用した空調服ではシュートを打ったにもかかわらず、コロナ倒産ではないが依頼してきた会社の経営状態が悪くなり、シュートが無駄になった状態だ。
この空調服の仕事では、コンサル料はお客様のご希望金額で引き受けており赤字である。ゆえにせっかく技術が出来上がった空調服について事業を展開される方を募集している。詳細は問い合わせていただきたい。.
ペルチェ素子を用いた空調服は、世界で初めての実用化となる。それはペルチェ素子だけでは冷却効果が得られず、もう一つ技術が必要だったからだ。この技術は科学的に見出される技術ではない。
しかし、製品として出来上がった空調服について冷却機構を科学的に説明することが可能である。やってみなければ生まれない技術があり、その技術が生まれて初めて新たな科学が誕生するような仕事のやり方を若いころから続けている。
例えば、フェノール樹脂とポリエチルシリケートから高純度SiCを製造する技術は、高分子からセラミックスを製造する技術として世界初の実用化であり、日本化学会科学技術賞を受賞している。その他に、ガラスを生成してポリマーを難燃化する技術、転職の原因になった電気粘性流体実用化のための粒子設計はじめいくつかの技術などは当時科学では導き出せないアイデアだった。また写真会社退職直前のカオス混合装置に至っては創ってみて初めてそれがカオス混合装置として適した構造だということがわかった、ある意味不思議な発明である。その他に大小の成果があるが、やってみなければわからないことは多い。科学の推論だけがアイデアを出す唯一の方法ではないのだ。弊社はそのアイデアを出す方法もセミナーとして開催している。科学ではないアイデアを出す方法は、怪しい方法ではなくiPS細胞の発明でも使われている。iPS細胞の発明もやってみなければわからない、あるいはできなかった発明であることがあまり知られていない。そろそろなんでも科学の成果と信じる過ちから目覚めていただきたい。
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