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2022.02/25 ウクライナ事変

21世紀初めての新たな戦争が始まった。ロシアは盛んに情報戦を展開し大義を世界に説明するが、ツイッターはじめSNSで現場の事実が世界に拡散するという前代未聞の情報化社会における戦争である。


故ドラッカーは、歴史が見たことの無い時代が始まる、と遺作に書いているが、まさにこれまでの歴史にはなかった、善悪の明確な戦争の始まりである。


戦争に至る経緯や、戦場におけるロシア兵のSNSへの投稿はじめ信じられないほど、この戦争に関する事実の情報が戦争開始前よりネットに溢れていた。5G時代となり鮮明な映像の送信を誰でも迅速にできるようになったためである。


驚くのはロシアが情報戦を展開しても現場の写真がネットに溢れてきて、何が真実なのか素人にも判別できてしまうのだ。恐らくプーチン大統領はこのような事態を想定していなかった可能性が高い。


本来機密のはずの戦争前のロシア兵の写真が拡散したり、戦争前からフライングして侵略している様子が民間人によりさらされたのでは、情報戦でロシアはすでに負けである。


戦争が始まるや否や早々とバルト三国の声明はじめ国際社会は侵略者ロシアの非難を始めた。歴史の評価を待つまでもなく、リアルタイムに真実の情報が映像として世界中に流れている。


昨日ウクライナの一部でロシアの傀儡政権が樹立され、ロシアはそれを国として承認した。かつて歴史の教科書で学んだような戦略である。この戦争が早く終了することをただ祈るだけだが、この戦争が起きた背景を分析するまでもなく、交渉で北方領土が戻る可能性など無いことが明らかになった。


第二次大戦後展開された日本の憲法論議への影響も必至であり、この戦争の今後の展開で北海道をどのように守るのか、という議論が荒唐無稽ではなくなる可能性も出てくる。北方領土は北海道の一部である。


また、20年以上前にウクライナは米国との安保条約と引き換えに世界三位の核保有国の地位を放棄したが、米国はロシアのウクライナ侵略を許してしまった。日米安保は大丈夫か。今進行中の映像を見ると他国に依存していては国民の生命や財産を守れない現実に恐怖感を覚える。


今回の戦争が、多くの識者が語るように単にロシアとウクライナの問題ではなく、国際秩序を維持できなくなった世界の到来を意味しており、迅速な終結が無ければ、戦火の拡大する可能性が高い。

カテゴリー : 一般

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