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2022.04/04 PETの成形(2)

結晶化速度が遅いだけならばPCのように十分に遅いと良好な射出成形体となるが、PETのそれは中途半端なのだ。ゆえに、ただ結晶化速度を制御したPETを用いて注意深く射出成形しても外観不良が起きたりする。


安定な射出成型性を得るためにはそれなりの工夫が必要である。その工夫の一つは特許出願されており、多成分ポリマーを添加してレオロジーを制御する方法である。


この方法で退職前にPET80%含む樹脂ペレットで良好な射出成形体を得ることに成功した。PETも結晶化しているが、ナノ結晶である。


しかし、このコンパウンドでもオペレーションウィンドウが狭いということで伝家の宝刀カオス混合装置を用いてコンパウンド化を行ったところ、一気にオペレーションウィンドウが20℃ほど広がった。


さらに面白いことには、成形体の様々な部分を分析しても結晶化が完了しており、さらに分析データにばらつきがみられなかった。


これまで混練のセミナーで技術の一部を公開しているが、ご興味のあるかたは問い合わせていただきたい。科学で考えていても見えてこないアイデアであり、弊社の問題解決法が必要となります。

カテゴリー : 一般 高分子

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