活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2022.05/23 知識習得の仕方

知識は情報と異なり、手っ取り早く習得することが難しい。情報を知ることを知識と勘違いしている人がいるが、項目をただ情報として頭に詰め込んでもすべてが知識とはならない。


知識とは何かは哲学の命題であり、ここで論じるには荷が重いが、当方の知識として知識を語る時に、形式知と経験知、暗黙知の3分類が重要と考えている。


すなわち情報を読むときにもこの3分類を意識し、情報を整理し、体系立てて知識として身に着ける努力をする。残念ながら当方は情報をすぐに知識へ転換できるほど頭の回転がよろしくない。


学生時代は砂漠状態だったので情報の吸収も早く知識へ転換するのも特に意識をすることはなかったが、50を過ぎてから、頭の回転が意識されるようになった。時々速く回したくなって首の運動をしたりするが駄目である。


回転の遅くなった頭を使いこなすために、新たな知識を入手したい時には、2種以上の著書を読むことにしている。例えば2005年に単身赴任しPPS半導体無端ベルトの押出成形を担当した時には、混練から押出成形までの専門書を揃えた。


約100万円ほど自腹で情報収集したのだが、これはこれまでの当方の習慣である。サラリーマン技術者の多くは会社で書籍を購入しているらしいが、当方は自前で購入することにしている。理由は簡単で、自分の読んだ本を手元に置いておきたいからだ。


話がそれたが、無端ベルト押出成形技術の知識を身に着けるために100万円近くかかったのは、混練技術の高価な本を多数購入したり、国会図書館の複写費用、そのための交通費がかかったからである。


すなわち加齢で頭の回転が遅くなった問題を補うために、同一課題について複数の著者による説明を集め、それらを比較して読み知識習得速度を速める努力をした。


ちなみにこの時には1か月で知識を習得し、混練技術に関する世間の説明が、30年前ゴム会社の指導社員から伝授された混練技術の説明と異なることに疑問を持ち、カオス混合技術の発明に至っている。


若いころに比べれば時間がかかっているが、当時の状況において100万円かけてでも1カ月以内に新技術を生み出したい(注)と考えていたので、十分に投資の目標を達成したと満足している。


ただし、新技術開発で給与が増えたわけではないので個人の赤字である。それで早期退職して赤字を取り戻そうと努力している。カオス混合にご興味のあるかたはお問い合わせください。


(注)コーチングが流行しており、上司が答えを出すのは好ましくない時代である。しかし6年近く研究開発されてきて完成できなかった技術なので、部下にコーチングで考えさせて1か月以内に新技術が出てくるとは期待できなかった。左遷された身の上だったので問題解決目標達成を第一に考え仕事をしている。

カテゴリー : 一般

pagetop