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2022.08/25 Pythonセミナー

9月に予定しているPythonのセミナーでは、実際に遭遇した問題についてシミュレーションプログラムを動作させ考察を展開し短時間で解決した体験を話す。


例えばPPS製半導体無端ベルトでは、Wパーコレーションと言うコンセプトを実現可能かどうか、パーコレーションシミュレーターでデータを出してグラフを描き、その現象が起きる条件を探っている。


すなわち、データマイニングに必要なデータをシミュレーションプログラムを用いて計算し、その結果から機能の確認をしている。そして、Wパーコレーション制御により問題解決できる確信を得た。


そして、この確信からプロセシング技術を開発して、配合組成を変えることなく、外部の一流メーカーと全く異なる機能を有するコンパウンド(注)を3か月で仕上げている。


これはシミュレーションで得られた多数のデータのおかげであり、マテリアルインフォマティクスにより短期間で問題解決できた事例でもある。Wパーコレーション転移制御と言っても、パーコレーション転移のシミュレーション計算を二回繰り返しただけなので、過去のプログラム資産をそのまま使っている。


ただし、このプログラムは業務上の成果ではない。休日に独身寮で開発していたプログラムである。クラスター理論の数学表現が難しかったのでそれを理解したいという願望から作った。


セミナーではこのプログラムのエンジン部分を説明しながら、Pythonの技法を説明するので、パーコレーションの理解とプログラムスキルを同時に習得できる。材料技術者にとって、この点が類似のプログラミング教室のセミナーとは一線を画す。


9月度のセミナー結果を見て、他のセミナー会社へコンテンツを販売予定であり、低価格で受講できるのは9月度だけである。


(注)同一配合でもコンパウンドの高次構造が異なれば、機能が異なる。セラミックスでは常識の現象でも機能と構造相関を理解していないために残念な開発しかできない高分子技術者は多いように思う。強相関物質という言葉は無機材料科学の世界から生まれている。セラミックスでは焼成温度で異なる結晶構造をとる物質が知られている。例えばSiCは1500℃前後で2H型のウィスカーを生成し、2000℃までは3C、2000℃を超えると6Hはじめ様々な結晶系が生じる。この構造の力学物性への影響はわずかだが、6Hには熱膨張率の異方性があり、3Cの結晶系で製造された焼結体よりも強度は低い。

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