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2022.11/17 高純度SiCとデータサイエンス(6)

有機酸触媒存在下でフェノール樹脂とポリエチルシリケートを混合し、高純度SiCを製造する技術では、フェノール樹脂とポリエチルシリケートが均一に相容していることが求められる。


これが不均一のまま固化した前駆体を焼成してもSiCを製造することができるが、そのSiCは、フェノール樹脂とシリカとを混合して固化した前駆体や、ポリエチルシリケートとカーボン粉を混ぜて固化した前駆体を用いた場合にできるSiCと何ら変わらない。


当方が、フェノール樹脂とポリエチルシリケートとの相容のアイデアを思い付いたときにすでにその類の特許が出ており、当方の特許は、フェノール樹脂とポリエチルシリケート、触媒用の酸の3成分の組み合わせが新規となった発明として成立している。


進歩性は、副生成物となるウィスカーや残炭素の除去が不要となりシリカの混入が無い高純度SiCが得られること、均一な超微粒子のSiCが得られることなどである。


ゆえに前駆体の製造技術は進歩性を得るための重要なノウハウとなる。多少前駆体の製造条件が悪くても副生成物ができるのを防ぐことはできるが、均一な超微粒子を得るためには、ノウハウが重要となる。


このような技術を仮説による実験で発明しようとすると時間が大量に必要となる。むしろラテン方格を用いて、何も考えず制御条件をすなおに発見するための実験を行った方が効率が良い。

カテゴリー : 一般

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