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2022.12/07 科学的実験(2)

オースティン・フリーマンの「歌う白骨」が倒叙探偵小説として刑事コロンボよりも早く20世紀初めに登場している。


この倒叙探偵小説というジャンルは、通常の推理小説と異なり、最初に事件の概要が読者に示され、読者は、小説の主人公である探偵なり刑事が知らない犯人を知ることになる。


すなわち倒叙探偵小説は、探偵小説と名前はついているが、推理を主体にした小説ではなく、事件解決にあたる刑事なり探偵の思考方法を楽しむ小説である。


科学よりも早く小説の世界で、逆向きの推論を楽しむ方法が提示された。それだけではない。刑事コロンボは、データ駆動で犯人逮捕に導く。


土曜日のNHK-BS3チャンネルで刑事コロンボの再放送が行われているので興味のあるかたは視聴することをお勧めする。技術開発の参考になる展開がそこで示される。


水戸黄門ではないが刑事コロンボでも定番のシーンがある。一つは現場における徹底した観察とデータ収集である。二つ目は集めたデータを犯人に教えるシーンが出てくる。


このシーンでは、刑事コロンボが犯人と気がついていないで教えるパターンと犯人ではないかと疑っていながら教えるパターン、そして犯人を確信して教えるパターンの3種類存在し、これがこのドラマの面白さの一つになっている。


どのパターンにしろ、犯人は刑事コロンボが見つけた犯人につながる証拠の情報を知ることになる。時には、コロンボのかみさんの話を犯人は聞かされることもある。

カテゴリー : 一般

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