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2023.01/08 どうする家康

標題は今晩から始まるNHK大河ドラマのタイトルである。この10年報じられているように、大みそかの紅白歌合戦だけでなくNHKの看板番組が軒並み視聴率が低下し、大河ドラマも「韋駄天」では10%をきった。


「鎌倉殿の13人」も面白いドラマだったが、視聴率回復には至らなかったようだ。しかし、他の解析方法によるとこのドラマは、かなりの評判だったという結果も得られており、実際のところは不明である。


当方は、DXの進展の中で昔ながらの評価尺度で測定評価していることが問題ではないかと思っている。今TV番組を見るのにTVだけでなく、録画視聴という方法やインターネットでも楽しめる。さらにTVでは45分拘束を受けるわけだが録画視聴であれば、自分の好きな時間で番組を楽しむことが可能だ。


さらに、録画テープやCD,DVDといった、記録メディアの変遷を見ても視聴率評価の難しさが分かる。ビデオテープのβとVHSの戦いでも証明されたように、一説によるとAVの視聴形態がメディアの変遷を大きく左右したと言われている。


今パソコンに円盤型の記録メディア再生機を搭載している機種が少なくなった。AVはインターネット配信されており、18歳未満でも鑑賞できる時代になってしまった。18禁の表示が意味をなさなくなっても社会はその対応をしていない。世界でも日本はこの分野で稀にみる放任国家である。


DXによる変化と人間の欲望が複雑に絡まり、世の中が変わっているので、昔ながらの評価指標でその番組の良しあしを評価していてよいのかどうかはともかく、今年度の大河ドラマの企画説明や番組の宣伝を聞いているとNHKのそれなりの努力を理解できる。


ともすれば悪役として扱われてきた明智光秀を主役とした「麒麟がくる」あたりから、大河ドラマに社会へ発するNHKのメッセージが込めているような意図を感じるのだ。


例えば、番組の宣伝から想像すると、今年の「どうする家康」では家康の問題解決方法と意思決定が描かれるのかもしれない。


「鎌倉殿の13人」では、組織のトップに上り詰めるノウハウを番組の中で解説していた。そしてトップに上り詰めるためには、反対者を次々と粛正してゆく冷徹な決断が必要なことを示していた。


これは三浦氏の暗躍を示すことにより現代社会でも同様と言わんばかりのメッセージだった。組織の階層がどのようなものか、NHKなりの解釈を世界に発したのである。


出世とは多くの粛清の成果であることを伝えたかったのだろう。GDPが低迷する説明として分かりやすい解釈である。


「どうする家康」では、家康が戦国時代に対峙する様々な問題をどのように意思決定してきたのかそのプロセスを描く可能性が高いが、演出家の力量をさらけ出すような番組になるのかもしれない。


まさかドラッカー流の問題解釈を展開するとは思いたくないが、この視聴率が悪かったら大河ドラマをどうする、NHK。

カテゴリー : 一般

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