2023.02/01 首相の土産
訪米中に同行した岸田首相の長男が観光地を遊び歩いていた、という報道が流れたと思ったら、今度は複数の閣僚が、首相からお土産をもらった、と記者会見で述べている。
土産をもらった、という話をリークする目的があるのかないのか知らないが、記者団から何をもらったか、という質問に、内容を言えば角が立つ、と答えたそうだ。
そもそも訪米から帰国した首相から土産をもらった話をすることが、「角が立たない」と考えているところが世間の常識を知らない。土産をもらっていない人がどのようにその話を受け取るのか、想像しなかったのか。
飴玉一個でももらえなかったことを怒っていた上司がゴム会社にいたが、お土産はバレンタインデーの義理チョコよりも重い時がある、とその時学んだ(注)。
そもそも自分の長男をまだその年齢にふさわしくない役職に就けていることがおかしいのだ。能力がずば抜けてよいなら国民も納得するが、週刊誌情報からするとそうでもないらしいから呆れるのだ。
もっともご自分の支持率が低いので政権についているうちにやりたい放題やっておこう、という魂胆かもしれない。最近の首相の行動がそのように見えて仕方が無い。
これでは自民党の支持率も落ちるが、情けないのはそうした失点があっても加点を拾える野党がいないのも問題である。若い立憲民主党の美人政治家が自民党に鞍替えし、岐阜県会議員に立候補することがニュースとなっている。
しかし、美人という尺度で政界渡り鳥と言われた小池百合子都知事の話がこのニュースに出てこないのは、年齢差がありすぎて比較の対象とならないからか。節操も無く政党を渡り歩いても都知事になれるのである。
日本の政党政治とはその程度であり、将来有望な政党へ鞍替えをと考える若者が出てきてもおかしくない。それが若くて美人だからニュースになっているのなら、マスコミはとりあげかたがおかしい。
戦争で大変な国もあるかと思えば、外遊の土産が話題になって、その中身まで質問するマスコミ、平和な風景である。もっと質問すべきことがたくさんあるはずである。今この国で何が問題かをマスコミは率先して考えるのが仕事だ。真面目に仕事をやってほしい。
(注)ゴム会社から写真会社へ転職した時に、職場へ一切お土産を買わない習慣とした。そのほうがすっきりすると考えたからだ。部下からケチと思われてもつらぬいた。また、お歳暮やお中元が管理職に届くと総務課がせっせと返却する会社だったのでお土産の処理も特に問題とならなかったようだ。
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