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2023.02/21 タグチメソッドは易しい

研究開発においてタグチメソッドはかなり浸透したと思っているが、難しいと感じている方が多いように思われるのでコツを書いてみる。


まず、基本機能を決めなければいけない。ここが一番の難所となる。これを越えれば簡単である。基本機能とは、開発しようとする対象の「機能」であり、これが何を選んだらよいのかよくわからない、という人がいる。


しかし、製品設計のコンセプトを明確にすれば基本機能が決まる。基本機能が決まれば、その信号因子を「決める」。信号因子を考える、という人がいるが、これは決めなければいけない。よく考えなければいけないのは、誤差因子である。


誤差因子と制御因子の区別がわからない人もいる。信号因子を決めてやると、その信号因子のロバストなり感度なりをどうするのかという問題になる。


信号因子のロバストに影響を与えるだけでなく、現場で意思を持って自由に制御できるのが制御因子であり、誤差因子は感度さえも自由に変化させることはできない。


実験では、誤差の影響を見るために誤差因子の水準を振ったりするが、これは制御しているのではない。制御因子は、信号因子により変化する機能の感度に着目すると分かり易い。


誤差因子を書き出すことができたなら、誤差の調合を行い、調合誤差について2から3水準でラテン方格の外側に割り付けて実験を行うことになる。ゆえに調合するときに誤差の与える影響をよく考える必要がある。


ここまでできたなら、制御因子の数を見てラテン方格の大きさを決め、実験計画を立てる。あとは実験計画に基づき実験を行うだけである。


基本機能は技術者の責任で決めなければいけない。基本機能を決めると信号因子もほぼ見えてくるのでそれを決めるのは易しい。


よくやる間違いに制御因子のつもりで割り振ったところ、誤差因子あるいは調整因子だったりするときの扱いである。詳しくは弊社へお問い合わせください。

カテゴリー : 一般

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