2023.06/17 モデルベース開発
研究開発において対象となる技術をどのように具体化するのかは重要である。「まず、モノ持ってこい」と言われたMOTの大家はアジャイル開発の創始者だと思っている。
しかし、ゴム会社の研究所では評判が悪かった。当方はこのマネジメントスタイルで大変勉強でき、写真会社で多くの成果を出すことができた。製品を目標とすることを否定していたゴム会社の研究所がおかしかったと思っている。
今時事業目標を目指さない研究所は存在しないと思うが、ゴム会社の研究所では社長方針さえ笑い飛ばす管理職が多かった不思議な企業研究所だった。
さて、製品を目標とした研究開発ではモデルベース開発が重要である。すなわち、製品を実現するパーツごとに市場における品質目標を明確に記述して行う開発である。
このような開発においてデータサイエンスの領域から汎用的な手法を用いるとするならばタグチメソッド(TM)が最初に候補となる。製品品質を実現するための基本機能を明確にすればその開発を実現できるからである。
その次に候補となるのは多変量解析である。その他に最近マテリアルズインフォマティクスではいろいろ言われているが、TMの視点では誤差因子をちまちまと扱うような実験を推奨しているアカデミアの先生もおられる。
これ以上書かないが、間違った研究開発の実験方法に対して注意を喚起する啓蒙書を書く必要性を感じている。研究開発の目標は、あくまでも市場に新しい価値を創造できる品質である。そしてそのロバストを実現できる計画的な実験を提供してくれるのがTMである。
カテゴリー : 一般
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