2023.06/19 データ駆動
マテリアルズインフォマティクスでは、ディープラーニングが用いられ、回帰や分類などをAIで行うと解説されたりする。この時AIを教師データで鍛える。教師データを使わないアルゴリズムもあるがパーセプトロンを用いた場合には必要となる。
AIがもてはやされているので、何故かこの方法が先端であり、その他は遅れた方法と誤解している人がいるが、データが50個とか100個程度しかない時には、昔ながらの多変量解析で十分だ。むしろ多変量解析の方がよい結果となる。
データマイニングにより情報処理する知恵は50年以上前から行われてきた。また実験計画法に至っては、20世紀初頭に行われている。
そもそも実験計画法という言葉の意味をご存知ないアカデミアの研究者もいる。故田口玄一先生は、タグチメソッドは実験計画法ではない、といつも言われていたが、タグチメソッドの教科書の標題に実験計画法が使われるようになった。
この経緯を知らないが、田口先生が1970年代に書かれた書籍にも「実験計画法」というタイトルのついた書籍が存在するが、タグチメソッドではなく、正真正銘の実験計画法に関する教科書だ。
さて、データが少ない時に回帰や分類を行いたいときには、弊社のサイトでも無料公開している多変量解析で十分だ、と最初に述べたが、それを実際の実験データでもプログラムを開発して確認している。
このほか、データ駆動による面白い話題がある。50年ほど前からデータサイエンスを研究開発に取り入れてきた技術者からみると昨今のデータ駆動や実験計画法という言葉には薄っぺらさが感じられる。
カテゴリー : 一般
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