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2023.10/11 データサイエンスを実務で活用する(3)

新入社員の研修発表で多変量解析を用いた年に、タイヤ材料開発設計部においてタイヤ材料へ用いる乳化重合SBRを多変量解析で分子設計し、特許出願されている。


いわゆるマテリアルズインフォマティクスが、40年以上前に企業で大型コンピューターを用いて行われていた。あまり知られていないが、物質の創造にコンピューターを用いてロジカルに行う手法は50年前の第一次AIブームの時代に生まれている。


なぜかこの10年弱の間におけるマテリアルズインフォマティクスの講演会で、この話に触れられた研究者の講演を聞いたことが無い。


最近流行したマテリアルズインフォマティクスは第3次AIブームの中で起きており、第一次とは異なる、という認識であれば、昨日紹介したCTOの「オオバカモン」という言葉を発したくなる。


第3次AIブームは、今年の話題の中心であるCHAT GPTに使われたような、人工知能が中心であり、マテリアルズインフォマティクスも第一次AIブームとは全く異なる、と言っているようでは、その本質を正しく理解していない。


確かに、過去の二回のAIブームは一過性のブームで終わり10年も続かなかったが、今回のAIブームは10年以上続いているだけでなく、ますます盛り上がっている。


1980年代にセラミックスフィーバーがあり、それがナノテクノロジーへと昇華した時のような状況に似ている。これは、アルビントフラー著「第3の波」がベストセラーとなった時から始まったDXとの融合が進んでいるからである。


DXは、我々の生活習慣まで変革しているだけでなく、思考や価値観等諸々の変革をも引き起こしている。欧米では1980年代からトランスサイエンスが叫ばれ、科学と非科学の見直しが進んだ。


イムレラカトシュの死後「方法の擁護」が彼の著として発表されたのは、それを示していると当方は感じている。


ならば、研究開発もその例外ではなく、日々活用しているエクセルはじめデジタルツールの見直しから科学の手法に至るまでパラダイムの再考が求められていると思う。


弊社のセミナーはこのような視点で行っている。10月31日にはシーエムシーリサーチで下記セミナーが予定されている。依頼があれば各企業で出前セミナーも可能です。

カテゴリー : 一般

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