2023.12/15 ホンダのリコール
デンソーの燃料送液インペラーの不具合でホンダ車の軽自動車のリコールが発表された。ホンダ自動車のホームページを見ると、問題の詳細が図付きで解説されている。
早々とデンソーはそのミスを認め、樹脂の密度が低かったためにインペラーが燃料により膨潤し変形したと詳しく解説し、謝罪している。
リコールの発表からその原因の詳細まで迅速だったことから、詳細な原因の解明がデンソー側でできているのだろうが、発表された説明を聞く限り、不安が残る。
1月に日刊工業新聞主催のセミナーでもこの問題を取り上げようと思って、デンソーの特許を調べたところ、問題となったインペラーにはフェノール樹脂が使われている可能性がある。ただし、特許によればPPS製の可能性もあり、使用材料について不明である。
ただし、フェノール樹脂については、ゴム会社に勤務していた時に1年研究し、そこから高純度SiCの製造技術を生み出している。フェノール樹脂について恐らく樹脂メーカーの技術者よりも当方が詳しい、と自信を持っている。
特許にはPPSよりも膨潤しないのでインペラーに適していると書かれており、この記載から想像するとPPS製のインペラーを用いた製品があるのだろう。何やかやと興味がわいて調べていったところ、デンソーの技術者は、高分子の耐久試験に関しとんでもない誤解をしている可能性があることに気がついた。
続きは、昨日この欄で紹介した1月のセミナーでお話ししますが、本件は40年以上前にデータが示された問題と類似であることをヒントとして書いておく。1月の日刊工業新聞で開催されるセミナーにつきましては弊社へお問いあわせください。
カテゴリー : 一般
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