2024.01/02 利益は付加価値で
バブル崩壊後の日本経済は、GDPの停滞どころか昨今の円安に見られるように下降を止められないでいる。2000年前後に始まった製造業の中国移転は、10年ほど前からチャイナリスクが言われ始め、今は脱中国である。
また、中国の人件費も高騰し、中国生産のメリットも無くなってきた。利益を出すためには、より人件費の安い国へ移転と最近はインドが注目を集めている。
利益を出すために人件費に注目する、何か違和感を感じないか。間違ってはいないが、まず考えなければいけないのは、付加価値をどのように上げて利益を向上するのか、ではないか。
非正規の問題でも不思議に思ってきたが、十分な付加価値のついた活動で利益を上げてゆくのが経済活動として王道ではないか。
50年以上前に研究所ブームがあり、各企業でアカデミア並みの基礎研究所が設置された。バブル崩壊後技術マネージメント(MOT)に注目が集まったが、これが大成功を収めた話をあまり聞かない。
大成功を収めていたならば、現在のような円安にはなっていないからだ。2015年は環境問題の大きな転換点だった。そして2022年に高分子再生材に関する法律が施行され、今や高分子廃材がバージン材よりも高くなるような現象が起きている。
当方が高分子再生材に着目し、PETボトル再生樹脂を複写機に搭載したのは2011年で、この仕事のために最終出社日を2011年3月11日に設定し、ひどい目に遭った。
ゴミが付加価値を持ち始めた新しい時代が始まった。昔中古カメラの店主が、「中古カメラにはもう生産されていない、という付加価値があります」と言っていた。
目のつけ所が違う、と感心したが、今技術は環境問題(GX)とIT(DX)の大きなイノベーションの真っただ中で、アジャイル開発による付加価値創出が一つの必勝法である。
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