2024.02/10 サラリーマンの生き方
先月から今月にかけて、ある女子アナの退職記事が多かった。日テレアナウンサー笹崎里菜氏の結婚記事が報道された後、彼女のアナウンサーから私生活におよぶ活動に関する記事が出ていた。
当方はここまで著名な女子アナとは知らなかったが、記事によれば当方が知らなくても当たり前だった。アナウンサーとしては残念な活動だったらしい。
もっとも7-8年前に銀座でホステスをしていたことがばれて、入社内定が取り消され、裁判により女子アナになったニュースを記憶していたが、それさえ、改めて記事で読まない限り思い出せなかった。
結婚の相手等についてはニュースでご存知の方が多いと思いますが、当方が興味を持ったのは、日テレに入社以来、自分がどうみられているかに徹底的に気を配っていた、という記事である。
これは彼女の私生活まで論じたニュースも含めすべてに共通していた。サラリーマン、誰でもそれができるわけではないのだ。当方のゴム会社12年間の生活は、自分がどうみられているか、よりも会社にどのように貢献するのかに一生懸命だった。
その結果、退職しなければいけないような事件に巻き込まれたのである。ただ、当方が起業した高純度SiC半導体治工具の事業は30年続き、今は(株)MARUWAでその事業が継承されているのでこの女子アナより、サラリーマンとして幸せだったような気がする。
耐久性が無くてひっくり返りかけていた電気粘性流体の問題をすべて短時間で解決したために退職しなければいけなくなったが、その後電気粘性流体も当方の技術で事業化できたにもかかわらず、高純度SiCの成果とともにゴム会社ではさっぱり評価されていない。
もっとも世界初の難燃性ホスファゼン変性ポリウレタンの工場試作を成功させたところ始末書を書かされているので、事業化まで行ったにもかかわらず、退職金召し上げになっていないだけ、ゴム会社の評価を受けた、とも解釈できるが。
写真会社では入社時に多面評価の人事制度の説明を受けていたが、それでも自分がどうみられているか、日々それを中心として生活することは無かった。やはり、会社への貢献が中心にあった。
日本企業では多面評価の人事制度を導入している企業は多い。それで他人の目を気にして会社への貢献をおろそかにするような生活になったとしたら、もったいない人生である。
退職前の5年間、早期退職を決意し、セラミックス技術者から高分子技術者へリスキリングできたかどうか試すために、転職者としての遠慮を捨て寝ている時間も夢で課題を考えるぐらいに思い切り仕事をしてみた。
その結果、周囲の理解も得られたこともあり、カオス混合プラントはじめ再生樹脂など十分に満足できる成果を出すことができた。
ただし、それで給与や退職金が増えたわけではないが、退職後元部下から再生樹脂の仕事が社長賞を受賞したとかで記念品のPETボトルを20本も送ってきた。楽しい思い出が残った。
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