2024.02/27 高分子のトラブル
昨日外観不良のブリードアウトについて書いたが、製造段階では検査で見つけられないので、内部不良と捉えた方が良い。
製造段階で起きれば、金型などを汚染するので気がつく。この不良はプレートアウトと呼ばれており、ブリードアウトと区別している。しかし、ブリードアウトが速めに起きただけである。
プレートアウトでも開発設計段階で気がつかないことがある。1000ショットほど射出成形して起き始める、などという悩ましいトラブルだったりする。
ゴムやプラスチックのトラブルで困るのは、季節要因が入ったりする時だ。冬に開発を完了し、春先試作を繰り返し大丈夫と判断したところ、初夏に温度が上がり、トラブルが起きる、ということもある。
ブリードアウトは物質の拡散で起きている現象なので環境温度に左右されやすいトラブルだ。コンパウンド段階で赤道をまたいだだけで起きることもある。
赤道をまたがなくても、中国のような広い国土では、産地によりトラブルの起き方が変わったりする。華南の工場で製造されたコンパウンドで問題が起きたが、華東のコンパウンドは大丈夫だ、などと騒いでいても、本質的な解決になっていない。
高分子のトラブルに対してどのように解析し、対策をしたらよいのか。1か月後に技術情報協会とゴムタイムズでセミナーが行われる。技術情報協会の講師割引券があるので問い合わせていただきたい。
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