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2024.03/23 久しぶりの学会発表(1)

この10年、マテリアルズインフォマティクスの講演が多くなってきたが、中には学会で発表するには疑問のある内容を見かけるようになった。


そもそも、データサイエンスを科学の研究の場に導入する意味を正しく理解していないと思われる研究者も増えてきた。


まず明確にしておきたいが、イムレラカトシュが指摘しているように、科学の方法として完璧な方法は否定証明である、ということを充分に理解していただきたい。


当方は、「電気粘性流体の耐久性問題を界面活性剤で解くことができない」という否定証明された現象について、データサイエンスを用いて一晩で「耐久性のある電気粘性流体を界面活性剤の添加で実用化レベルまで仕上げた。」


その結果、非科学的方法で事業を立ち上げようとしたとして、ゴム会社の研究所で袋叩きに合い、写真会社へ転職している。30年以上前、科学こそ日本を発展させる、と多くの企業は盲信していた時代の事件である。


「技術の日産」と、明確に「技術開発で科学を利用しようと」している企業は、少なかった。科学を追及している企業が日本に多かったために失われた30年となった。事業を支えるのは技術である、とようやく声を出して言える時代が日本にも来た。

カテゴリー : 一般 高分子

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