活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2024.05/13 芸術で問題解決する

音楽とか絵画とか芸術分野の知識を小学校から学ぶ。これは大切なことだと改めて思う。暗黙知を具体化する方法を学ぶことだからである。


昔、黒人がギターと出会ったときにブルースが生まれた、と言われている。そしてピアノで軽快なラグタイムを演奏する黒人が現れ、ジャズへと発展したかどうか知らないが、楽器の演奏は暗黙知を具体化しようという努力であったことは容易に理解できる。


中森明菜が復活するというので話題になっているが、ホームページに公開されているカバー曲を聞くと彼女の歌に対する思いが伝わってくる。やはり才能があるためであろう。


当方が同様のことを試みても思いが伝わらないのは、やはり才能が無いためだろうが、才能が無くても科学と異なる手法の工夫で多くの独自技術を開発してきた。


それが原因でFDを壊されるような嫌がらせを受けたり、某大学の先生に勝手に論文を出されたり、とその成果に対して他人から嫉妬を受けている。そして技術の独自性と先進性に改めて気がついたりした。


また、ささやかな賞を幾つか頂いているので当方の技術開発の手法について、それなりに若い人の参考になるのではないかとここで公開している。


公開している内容で理解が不十分であれば、セミナーのリクエストをしていただければ、WEBセミナーとなりますが破格の価格で対応いたします。


ところで、技術開発においても開発したいオブジェクトを絵に書いてみる作業は重要である。企画の最初にあるいはコンセプトを練り上げる前に具体的に絵に書けない技術では立派な企画書が出来上がっても成功の見込みは無いと経験的に思う。


絵が下手ならば、文章で書いてみる。とにかく技術開発しようとする内容について、まず具体化する作業は大切である。絵も描けない、文章も書けないならば、実際に作ってみることだ。


新入社員として10月に研究所へ配属されてびっくりしたことは、指導社員から樹脂補強ゴムのテーマ説明において、実際に出来上がっている樹脂補強ゴムを見せられたことである。


さらに、ダッシュポットとバネのモデルによるシミュレーショングラフや高次構造の絵まで見せられ、思わず「私の仕事は何でしょうか」という質問となった。


しかし、指導社員(注)に見せられたそれらは、指導社員の芸術的作品であって、技術成果ではなかった。指導社員もそのような説明をしていた。芸術で問題解決するとはどのようなことか、弊社へお問い合わせください。

(注)指導社員にとって当方は初めての部下だった。かなり昇進が遅れていた人だが、ダッシュポットとバネのモデルから導かれた微分方程式を電卓で解きグラフを描くような優れた頭脳の持ち主だった。コミュニケーション能力が無い、と言われていたが、午前中たっぷりと3時間座学で様々な技術をご指導いただき、とてもそのようには見えなかった。確かに難しいことを難しく説明されるので理解するのが大変であったが、分からなければ質問をすれば理解できるまで根気よく説明してくださった。時には下手な絵を書いて説明してくださり、絵が下手なので、と言われたが、正直で誠実な方だった。レオロジーの理論に精通していたが、分子構造には弱いと言われていた。しかし、分子軌道法等量子力学には精通されていた。ロール混練で発生しているカオス混合まで説明してくださったが、人生で出会った中で最も頭の良い、と感じた人だった。形式知から経験知、さらには暗黙知を具体化する方法まで指導してくださった。ゴム会社に入社して最もよかった思い出はこの指導社員との3か月の研究開発である。睡眠時間を忘れて仕事に励んでいた。気がついたら1年の予定のテーマを3か月で終えていたのだが、この指導社員のおかげである。

カテゴリー : 一般

pagetop