2024.07/16 トランプ氏の報道
トランプ氏銃撃事件に対するマスコミの扱いは様々であるが、気になったのはサンデーモーニングである。事件を選挙に有利に働く、という視点で扱ったからである。
この視点のどこがダメかというと、大統領になるかもしれない人物が暗殺されかけて、運よく一命をとりとめ、流れ弾による死者が出ている状況における報道がどうあるべきか、という基本的なところが欠落し、反トランプという一方に偏っているからである。
民主主義の基本として、意見が右左に大きく分かれたときに見解の相違点を論理的にすり合わせ、結論を導き出せる風土を維持しなければいけない。特にマスメディアは見解の相違を伝えることは良いがどちらかに偏ってはいけない。
サンデーモーニングにおけるコメンテーターと司会者の発言は、死亡された方への配慮も無ければ、トランプ氏が無事であったことの安堵感さえも無い。むしろ事件そのものが選挙と関係し、トランプ氏有利と働くことを懸念している、と伝わってくる。
すでに事件の死者がありトランプ氏の流血状態では、見解の相違はともかく、人命の心配をするのが健全な民主主義の姿である。
ドラッカーは、異なる見解にこそ耳を傾けよと、その著書で書いていた。問題認識の違いは、見解の相違を生む、とも言っているように、そもそも問題の捉え方で左右様々な意見が生まれるのである。
そこから一つの結論を導き出し、社会を運営してゆくときの方法として、民主主義が基本となり、暗殺やテロ行為を毅然として排除しているのだ。
カテゴリー : 一般
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