2024.07/23 頑張れ!頑張ろう!
メダルを取れるかもしれない選手が、開催直前で辞退して憔悴しきっているという。そうだろう、まだ19歳である。直前まで、素行が悪くても主将に祭り上げられたと思っていたら、急に辞退を迫られて、では反省どころではない。
新入社員の時に、世界初の技術を企画せよと命じられ、半年で工場試作まで成功させて、始末書を命じられたときに、何を反省したらよいのかわからなかった。あれから50年近く考えてきても反省すべきことが未だに不明である。
上司や指導社員が書きたくなかった気持ちは理解できる。誰だって給与が下がるのは嫌だ。新入社員なら給与が少ないから下がらないかもしれない、と言われても訳が分からなかった。
ただ、OA委員として仕事を進めるときに、80万円のローンの保証人に上司がなってくれたのは、会社の仕事のためだとわかっていても、自己実現のきっかけとなったので感謝している、と言える年になった。
ゆえに、仮に10年年を重ねたときに、少しは感覚が変わるかもしれないが、くやしさとか周りの無責任さは、一生の傷として残るかもしれない。これは自己責任論とかではかたずかない問題である。
なぜ人は誠実真摯になるよう努力しなければいけないか、ドラッカーは述べていないが、このような傷を癒せるのはそのような努力しかないからである。ちなみに、ドラッカーは、リーダーを選ぶときに誠実真摯さだけで選べと言っている。
禁止区域で酒を飲んだことを大いに反省はできても、そのような悪行を容認して主将に任命しておきながら急に辞退を迫る矛盾は、19歳には理解が難しい大人の都合である。そんな都合を振り回す大人になってはいけないのだ。
一方、バドミントンでパリに行っているかと思っていた29歳が、もう一度世界を目指す、という決意をしてニュースになっていた。リオで銅メダルを取り、東京五輪は怪我でベスト8位に終わった奥原選手である。
結局ケガから立ち直れず残念な状態だが、多くのアスリートが引退宣言する中、もう一度世界を目指すという。あっぱれである。まだ、29歳だ。4年後は33歳である。
若い人が台頭してくる中、厳しいかもしれないが、自分が満足できるまで頑張ることは結果よりも大切である。今回辞退した19歳が今後どのような道を選択するのか楽しみである。
周囲が恵まれた環境ならばよいけれど、かつてパワハラ騒動のあった日本体操協会である。本人の努力はもちろん大前提になるが、それを支える環境が悪ければ、努力が実を結ばないだけでなく腐ってゆく可能性もある。
日本体操協会は、4年後彼女をまた主将に任命できるだろうか。今回の問題は、日本体操協会がオリンピック精神を正しく理解して深く反省しなければいけない大問題である。
カテゴリー : 一般
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