2024.08/02 分散技術の難しさ
水へ塩を溶解するような感覚で砂糖を溶かしていては、おいしいアイスコーヒーを飲めない。インスタントコーヒーの粉末が溶けにくいからである。
砂糖とコーヒー、少しのお湯無ければ水で最初によくかき混ぜて、滑らかなペースト状にする。まったく凝集物が無くなってから、攪拌しながら所定の冷水を入れると、おいしいアイスコーヒーが完成する。
必要に応じて、ミルクと氷を入れる。アイスコーヒー1杯飲むのにも攪拌プロセスは大変である。やはりアイスコーヒーは、氷が入ったコップに、コーヒーを抽出しながらいれて、ブラックで飲むのが一番おいしい。
塩と砂糖で分散の手間が異なるように、高分子へ低分子と高分子、あるいは微粒子を分散する時にもそれぞれ手間は異なるが、意外と無頓着な人が多い。
タイヤ用のゴムのコンパウンドは、射出成形体用コンパウンドに比較するとアイスコーヒーを作る手間以上の差があるプロセスで生産されていることを知らない人は多い。
射出成型体のほとんどは、適当なアイスコーヒーの作り方に近くてもそこそこのものができてしまうが、タイヤ用のゴムでは加硫むらが起きるなど様々なトラブルが発生するので混練プロセスの品質管理は厳しい。
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