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2024.08/11 コンピューターサイエンス(4)

コンピューターを用いるシミュレーションでは、科学的と思われる方法と非科学的方法とに分かれる。仮説を用いているから科学的か、というと、シミュレーションから大きく外れたり、あるいはシミュレーションできなかったりするケースが見つかる場合もある。


これは、イムレラカトシュが指摘した科学的に完璧となる否定証明の説明を読めば理解できる。否定証明以外は、皆科学的不完全性を抱えている。新帰納法などとごまかすと形式知の中に不純な真理を抱え込むことになり、形式知の体系がおかしくなる。


正しく導かれた真理ならば、それを用いて新たな真理を導き出すことが可能となるが、非科学的真理からはやはり怪しい真理しか導けないはずである。


データサイエンスは、コンピューターサイエンスとして改めて科学としての方法論の研究が始まった。科学の手法としてコンピューターを用いるときの問題が明らかにされ、その体系ができるのはいつであろうか。


生成系AIについて、その振る舞いをプログラマーさえも理解していないことをご存知だろうか。第一次AIブームと第二次AIブームで作り出されたエキスパートシステムは、特定領域のみで活躍できたAIであり、その振る舞いについて、アルゴリズムから理解されていた。


しかし、第三次AIブームで登場した生成系AIは、ベイズ統計なども用いられ、データ駆動で動作している。すなわち、その振る舞いはデータによる学習と統計によるふるまいとなっている。この結果生じる問題が意外と世間に知られていないし、声高に言う人もいない。


非科学的技術から始まった産業革命は、科学により加速され、それが登場した時に大衆には用途不明な道具、パソコンを生み出した。やがてソフトウェアーが多数組み込まれ、便利な道具となっている。


そして、コンピューターが意識されない道具も登場している。AIについて、3回に渡るブームがあり、生成系AIが登場し、産業革命の総仕上げと言われるようになった。


現在のAIは今後進化し、その能力は人類を超えると言われている。AIが人類の道具として使われず、未来を描いたSFに登場するような人類を支配する時代となるのだろうか。

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