2024.09/17 大学で学んだ知識
当方は学部で有機合成の研究を学び、シクラメンの香の合成その他についてアメリカ化学会誌に投稿している。大学院では、学部の講座が廃止されたためにSiCウィスカーを中心に研究している講座で学んだ。
・
就職はゴム会社であり、大学で学んだ知識は、高純度SiCの企画で使うことができたが、微々たるもので大半は社会人になってから身に着けた知識で実務を行ってきた印象がある。
・
それでは大学で学ぶ意味はどこにあるのかと、この年になって振り返ると、知識の獲得の仕方とか、知識の体系がどのように出来上がるのか、あるいはどのようにして新しい知を生み出すのか、を身につけるために極めて重要だった、と気がつく。
・
その意味では、ややアカハラ気味の講座だったが、大学4年時に在籍した講座は最高の学びの場であった、と思い出される。ここで学んだ知識そのものを使う機会は無かったが、知識を獲得する方法やそれを展開する方法、体系化する方法など、およそ新たな知識を学び身に着ける方法を習得している。
・
大学院ではそれをフルに生かし、4-6報論文発表している。幅があるのは、就職してからも論文を書いていたからである。大学4年時に在籍した講座がいかにアカデミアとして優れた講座だったのかを示す実績である。
・
ちなみに、名古屋大学内でもそのポテンシャルの高さは知られており、毎年講座の定員をオーバーする希望者が集まり、くじやじゃんけんで決められていたという。
・
当方の学年では、閉鎖される噂があり、希望者は当方含め3名で、当方以外は大学院進学を希望していた。当方は教員になる予定でドイツ語も取っていなかったが、教授から大学院進学を勧められ、ドイツ語の猛特訓を直接教授から半年受けた。
・
その甲斐あって、大学院のドイツ語試験はトップだったらしいが、教授が喜んですごい点だよ、と褒めてくださった。専門や数学はほぼできたので、この語学関係で他の受験者と差がついたのかもしれない。
・
50点の下駄をもらわなかったが、良い点で進学できている。学問というものは、それなりの根性で身に着ければ身につくものである。頭の良しあしよりも学ぶ意欲の方が、習得率への影響が大きいと思う。
・
弊社ではリスキリングのための教材も用意しているので、ご相談いただきたい。特にデータサイエンス領域は外部業者開催のセミナー講師として使用した教材を提供できます。
カテゴリー : 一般
pagetop