2024.09/18 読書の秋
毎月1冊も本を読まない人が6割を越えたという。読書離れが深刻だと言われて20年経った。書店の数も1980年代の半分になった。
インターネットの普及の結果だそうだが、ちょっと待て、である。読書とインターネットの情報調査とは目的が異なる。
読書は思索を深めるためであり、インターネットサーフィンでは得られない効果がある。インターネットで電子ブックを読むのも同様の効果があるが、どうも電子ブックも含めて本を読まなくなったらしい。
学生は試験があるので、本を読まなければいけない状況になるのだが、社会人は本を読まなくても生きて行ける。しかし、思索をしない知識労働者は、知識労働者ではない。
意識して思索するかどうかは問わないが、一人の著者が思索をまとめたものに触れ、そこから気づきを得る活動は成長のために必要な食事のようなものだ。
趣味欄に読書と書く人がいるが、読書は趣味ではない。習慣とすべき行為である。音楽家ならば楽譜に触れる、画家ならばオリジナルの絵を鑑賞するように、知識労働者は本を読むのである。
知識労働者ならば、ぜひ読んでおきたいのは、ドラッカーである。彼の著書を最低10冊は読んでいただきたい。何でもよいから10冊読めば、たいていマネジメントを含む可能性が高い。
このマネジメントは、人生の指南書でもある。断絶の時代も是非読んでいただきたい。当方が高校時代に読んだ本である。技術者ならば、イムレラカトシュの方法の擁護を読んで欲しい。
気楽を望むならば、シャーロックホームズのシリーズを何冊か読んでいただきたい。マッハ力学史は英語版をお勧めする。これらの本から科学とは何か、を考えていただきたい。
つまらないかもしれないが、田口玄一著の統計関係の本は、ある種の偏見を持ちながら読むと面白いはずである。技術者ならば、最低限これらの本に目を通すべきである。
シャーロックホームズを何冊か読んだ後、刑事コロンボを見ていただきたい。何か気づきが得られるはずである。そして、読書の楽しさに目覚めるかもしれない。
カテゴリー : 一般
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