2024.10/14 中国の再生材に関する国際会議(2)
本フォーラムは、中国物資再生協会電子産品回収利用分会事務総長張賀然氏の「家電リサイクル・解体業界の現状と今後の動向」で始まり、2日間で12の講演が行われた。
26日のパーティー前にはその日の登壇者と中国合成樹脂改性プラスチック分会長辛氏らによるパネルディスカッションが行われている。
張氏によれば、2023年末までの実績として廃家電の解体・処理により2,000万トン以上の解体製品と、750万トン以上のリサイクル金属(銅、アルミニウム、鉄)、リサイクルプラスチック、その他の再生可能エネルギーが中国で生産されたという。
日本では2001年4月に家電リサイクル法が施行されており、環境省データによると、平成13年(2001年)から平成27年度(2015年)まで、回収量は約80万t程度であり、この数値を基に公開された回収率を参考に2023年度まで見積もった140万tよりもはるかに多い。
これは、2004年7月25日に放送されたNHKスペシャル「にっぽんのゴミ、大陸へ渡る~中国式リサイクル錬金術~」でも報じられたように、世界に先駆け中国では、再生材市場が山東省や江蘇省、浙江省、広東省の4地区を中心に始まっていた。
2017年に中国では廃材の輸入禁止措置がとられるのだが、それまで、世界の廃材の6割が中国へ流れ込んでいた。本フォーラムで他の講演者から自動車や事務機について再生材(貴金属からプラスチックまで含む)の量が語られるのだが、いずれも日本の約15倍以上の数値が出てきた。
すなわち、中国の再生材市場は、すべての分野において人口の差異を考慮してもなお日本よりも大規模で発展を続けている。
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