2024.10/28 転職
今入社3年のうちに3人に一人が転職するという。しかし、理由の多くが賃金にあるという。この状況に、当方は若い人にアドバイスしたい。
まず、30歳ぐらいまでは、賃金を職業選択の条件に入れない方が良い。それよりも自己実現に役立つ仕事なのかどうかをよく見極めていただきたい。
もし、自己実現に役立つ仕事ならば、賃金が多少安くても35歳くらいまでは頑張ったほうが良い。10年自己実現努力を行えば、相当の実力がつく。これは自己の体験から保証する。
初任給10万円の時代に80万円のローンを組まされても我慢して勤務を続けたのは自己実現方向と職場が合っていたからである。
給与も少なく職場環境も良いとは言えなかったが、自己実現の機会が多く、我慢して勤務するだけの価値を感じていた。結局12年勤務し、セラミックスのスキルは学位を取得できるまでになったが、転職しリスキリングしているので、12年の半分は無駄になった。
しかし、80万円のローンを組んで購入したパソコンのおかげでデータサイエンスの黎明期からコンピューターサイエンスとして独自の道を開くことができた。これが今でも役立っていることを考えると、12年間我慢したことは無駄ではなかった。
ゴム会社の研究所がそうであったが、若手を奴隷ぐらいしかとらえていない職場があることは確かである。成果を出してもそれを取り上げ(80万円のローンのように、当方は給与も上司に吸い上げられた(注))、何か問題が起きても隠蔽化する、それでも自己実現意欲でなんとか12年我慢できた。このような経験があるので、若い人が転職したくなる気持ちを理解できる。
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しかし、石の上に3年ではないが、一定期間自己実現努力をして勤務してみる心がけも重要である。そして、勤務を続けてもその価値が無い、と判断してから転職しても遅くはない。たまたま、巡り合った上司がおかしな人だった、という場合もある。職場風土そのものがおかしい場合には早めに判断した方が賢明である。
(注)当方は、ホスファゼン変性ポリウレタンフォームやホウ酸エステル変性ポリウレタンフォームの発明で、高分子の難燃化技術セミナーへ若いころから講師として活躍させていただいたが、上司の指示だった。しかし、セミナーの講師料を一度も頂いたことが無い。セミナーの講師に対して講師料が支払われていたことを知ったのは転職してからである。世界を代表するような企業の管理職でもこの様な人物がいる。それだけではない。これ以上書かないが、企業規模が大きくなると中間管理職が会社を代表しているように新入社員は誤解する。
カテゴリー : 一般
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