2024.11/07 全自動酸素指数測定器の思い出(2)
酸素指数(LOI)測定法は、すでにJIS化されているが、50年近く前は登場したばかりで研究段階だった。学生時代に開発したホスフォリルトリアミドのホルマリン付加体について難燃剤としての機能を確認するためにLOIを測定し論文を書いている。
名古屋大学と同じ東山地区にある椙山女子大被服科でLOI測定を行っている。そこの美人教官のご指導を受けながら測定したが、サンプルの状態に応じて工夫が必要な装置だった。
そのためJISではサンプル形状が定められているが、当時は規格が無く測定結果にサンプルの状態を付記する習わしだった。フィルムや発泡体は燃焼速度が速いので、測定テクニックも要求された。
このような経験があったので、発泡体を研究していた研究室で全自動酸素指数測定装置を見つけたときに腰を抜かすぐらいに驚いた。さすが、最先端企業だと感心したのだが、ホコリをかぶっている理由を聞いてがっかりした。
科学的評価装置を目指して開発したのだが、発泡体について測定不能のため使い道がなくなったそうだ。使えない装置だが、高価なので簿価が下がったら廃棄する予定であり、自由に使ってよいと言われた。
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