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2024.12/19 日産自動車はどうなる?

昨日日産とホンダとの経営統合のニュースがあったが、まだどうなるのか分からない、流動的な状況らしい。それでも昨日発表があったのは、台湾H社の買収の動きやモノ言う株主などの動きが加速してきたためらしい。


政府が動いて今回の発表に至った、などというニュースもネットには出ていたので、どうも国際的な動きの中で見切り発車の発表だった可能性がある。


時価総額でもホンダに逆転され、ホンダのお荷物にもなる会社と経営統合できるのか、という論調のコメントまであった。そこには財閥系から出てきた日産の経営の甘さや経営陣の無能さまで書かれていた。


ここまで書かれていると日産の役員という名刺を出しにくくなるぐらいである。そして経営陣のダメさ加減を裏付ける他の記事、例えばH社には元日産幹部で次期社長と言われたが、なれなかった人物が経営陣になっていた話が出ていた。


そのSという人物は有能らしく、日本のNという会社の社長に抜擢されたが、会長と馬が合わずH社に引き抜かれたという経歴まで書かれていた。さらに他の記事では、このSが日産の社長になれば、などという話まである。


ここまで書かれるとやりきれないのは真面目な日産技術者はじめ従業員である。特許など見ても十分技術力がありながら、経営陣の無能さのため倒産の危機となる。


以前この欄で30年以上日本のGDPが上がらない問題を書いたが、かつて日本を代表した企業経営者がうまく後継者を選ばなかったためだろうと思われる。それはかつて世界6位のメーカーからトップになった企業からそうではない企業へ転職して見て分かったことである。


やはり、世界で戦える企業の経営陣はそれなりの人材が選ばれている。ただ、経営陣が優秀だから社員も幸せかというとまた異なるので難しい。


もっともゴム会社は研究所とタイヤ部門は全く異なる会社のような風土だったのでタイヤ部門は幸せなのかもしれないが、研究所は最悪だった。転職先はそれなりの幸福感を味わえる会社だったが。


企業というのは外から見ていては分からない部分がある。つぶれそうな会社で大変そうに見えても、昔TVであった「スチャラカ社員」という番組のような会社もある。


そのような会社でも自己を律して人件費削減のため早期退職(注)している。管理職までなれる人はそれなりに優秀なはずなので率先して退職すべきかもしれない。そうすれば、リストラなど不要になるかもしれない。


(注)55歳で早期退職予定だったが、ある役員から環境対応樹脂を開発する依頼を受けたので2011年3月11日を最終日に設定して、中国ローカル企業と挑戦的な方法でPETボトルのリサイクル樹脂、UL94ー5VBとV2合格品2種類を開発している。この成果は2011年の新製品に搭載され、2012年に社長賞を受賞している。特許もすべて公開されたので、役員との約束通りに当時の技術もセミナーで公開している。成果を出しても退職金は増えないと言われたが、好きなようにやってよいとありがたい方針を出してくださった。2-3か月に1回中国出張しながらデータ駆動で実験を進め、PET廃材を80%含みながらも容易に射出成型できる材料を開発できるとともに、懸案だった大量のPPS廃材を有価物として処理できた。これは永年前任者が行っていたPPS転写ベルトの研究でたまった某社の出来損ないのコンパウンドだったが、PETの改質剤として良い材料となった。前任者から引き継いだ時にその存在を知らされていなかったが、早期退職時に転写ベルトの開発を引き継いだ当方の責任と脅されてのアイデアである。世の中にはおかしな人物もいるが、ゴム会社の転職経験が生きて、堂々と当方の責任と言ってきた人物に敬意を表す意味で頑張ることができた。組織で生きるコツは、負の因子を正にする考え方で行動すると良い。どうしても誠実に生きていると負の要因が集まってくるものである。それを悩んでいても仕方がないのである。正の要因に変えるアイデアを考え出す力量を育てる努力をするとよい。すると負の要因が自分を鍛えるチャンスに思えてくる。

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