2025.01/03 暗黙知(1)
暗黙知とは何かという問いに答えるのは難しい。知には、科学で見出された形式知と非科学的な経験知、そして形式知でも経験知でもない知が、すべて暗黙知とされているからである。
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形式知や経験知の明文化は可能であるが、暗黙知についてそれが難しいことは、暗黙の了解になっている。暗黙知を具体化し明文化したとたんに、それはまず経験知と呼ばれる。
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経験知から仮説が生まれ、それが何らかの科学の方法により真偽が決定される。そして真となったものが形式知となる。すなわち、形式知はいかなる条件でも成立する知である。
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経験知は、そのような検証がなされていないので、外れることがあるが、技術開発では品質管理によりそれを統計的に外れない確率を上げて製品に活かす。
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暗黙知は明文化できないので技術開発で使えないか、というとそうではない。ヒューリスティックなアイデアとは、暗黙知の成せる技なのだ。現象に触発されて暗黙知が偶然明文化される経験を積み重ねるとそのコツがわかってくる。
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アイデアマンと呼ばれる人はそのような人で、ステレオタイプに現象を形式知と経験知でまとめてしまう人は、暗黙知の乏しい人だ。暗黙知を豊富に持っている人は、現象を記述するときに躊躇する瞬間がある。アイデアが生まれる瞬間である。
カテゴリー : 一般
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