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2025.01/08 予備校の倒産

二週間後には共通1次試験があるというのに予備校が倒産した。正確にはまだ倒産していないが、閉鎖状態ですでに料金を前払いした生徒の授業を停止しているという。

不思議なのは、去年の5月ぐらいに経営状態ぐらいわかっていただろうに、この時期に倒産していることだ。予備校の役割から捉えると反社会的な経営といえる。

関係する受験生があまりにもかわいそうなので、数学や物理について入試直前の最低限やっておくべきことを箇条書きで下記に。

1.受験範囲に関係する公式は、条件反射的に書けるようにしておくこと。数学は暗記科目と思って、とにかく公式は、正確に書けるようにしておく。

2.これまでの受験勉強あるいは模擬試験でできなかった問題について解いてみる。その時、すべて解けたならば、自信をもつこと。解けなかった問題について、周辺の知識を徹底的に復習すること。不安になる必要はない。1週間後再度解いてみて、解けなかったなら、その問題周辺は諦めると覚悟を決めておくこと。試験直前に悩んでも仕方がないのである。できない問題が試験に出たならあっさり捨てる覚悟をすると不思議に落ち着く。

3.文章題は、結論から考える方法を確認すると良い。解けなかった問題について、答えの最後から逆にたどってみると問題の答えが見えてくる。できなかった問題について、諦められない人は、このような結論から推論を進める練習をしておくこと。

4.数学や物理は、入試に限らず、不思議にも難しいと感じると難しくなる。易しく感じる方法は、問題を見てすぐに答えが浮かぶ状態にすることである。これは、社会で実務を行う時にも通じる訓練である。入試直前には問題と答えを一通り声を出して読んでみるのも一つの方法である。

この4番目の項目は重要で、ヒューリスティックに問題解決するコツを述べている。問題を見て、あるいは困難な状況に遭遇して、すぐに解決策を一つ浮かぶようにするには、問題と解答の事例を覚えておく(注)ことである。事例の貯金が多いほどヒューリスティックにアイデアが出やすくなる。とかく、数学や物理を暗記科目ととらえない人がいるが、形式知や経験知を身に着けるためには、一度面倒でも暗記する必要がある。日本史や世界史を暗記するのに数学を暗記しない、というのはおかしいのである。数学のできる人を頭のいい人だと思っている人がいるが、そうではない。数学はできるが頭の悪い人もいる。誰がそうかと書くと問題になるので書きにくいが、例えば、数学者で芸能人と結婚して離婚した人がいるが、離婚した談話を読んで頭が悪いと感じた。数学ができるから頭が良いとはならない。逆に頭が良い人でも数学をふくめ勉強のできなかった人がいる。昨今の詐欺やホストのかかわる事件を読んでいて悪事に働かせる頭を社会に活かしたらすごい貢献ができそうだ、と思うような時がある。DXの成果を迅速に業務に活かすことが求められているが、業務のイノベーションにおいて犯罪の巧妙化のスピードの速さに驚いている。警察よりも犯罪者に頭が良い人が増えてきたのかもしれない。この予備校の経営者も確信犯かもしれない。なぜなら、予備校は前金制なので昨年初めに集まった生徒数から現在の状況が見えていたはずである。

(注)どこまで記憶すべきか、と問われても困る。この場合に良い方法として、オブジェクト指向を使える。また、アイデアが出ない時に万能のデータ駆動という方法もある。これらについては、3月に開催される日本ゴム協会主催のシンポジウムで招待講演者となっており、二時間説明するのでご興味ある方は問いあわせていただきたい。

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