2025.01/16 ナノ材料の自己組織化
30年ほど前から自己組織化がブームとなり、未だにそれを看板にして研究している大学がある。例えば核酸などを用いて新しい自己組織化のコンセプト、などと言ってみても、生体物質を使用してやってみたところで当たり前の結果しか出ない。
STAP細胞騒動の時にバカンティ―教授の創作した人間の耳をつけたネズミはグロテスクな成果だったがが、生体反応の事例として評価されている。
当方は30年以上前にパーコレーションの制御技術として酸化第二スズのナノスケール粒子を自己組織化させて18vol%という低濃度でパーコレーション転移を完結させた帯電防止塗布膜を開発し、日本化学工業協会技術特別賞を頂いている。
20年ほど前には、パーコレーション転移したクラスタードメインをさらにパーコレーション転移させて、高い導電性カーボンを用いながらも10の10乗Ωcmという高抵抗の半導体材料を安定に押出成形することに成功した。今でもこれらは生産されている。
いずれもある考え方で自己組織化させた成果であるが、これまでその技術コンセプトを隠してきた。コンサルティングでは、そのコンセプトを持ち出し、二つほど大きな成果を中国ナノポリスで出したがやはり秘密にしてきた。
今年の3月にゴム協会主催のシンポジウムの招待講演者に選ばれたので、そこでこのコンセプトを公開する。核酸のような高価な物質など用いず、自己組織化を制御する技術は存在する。
カテゴリー : 一般
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